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社長のコラム 「しゃコラ」

どうする歴史認識

2023-09-20
「歴史」というのはそう単純ではない。

遠い過去の出来事を真実かどうか正確に知ることなんて不可能だ。ましてや「なぜそうだったのか」「あの時、織田信長や豊臣秀吉や徳川家康が何を考えていたのか」なんて誰にもわからない。仮に当人が心情を記した史料があったとしても、それが事実を正確に書いたものかどうかもわからない…。

これまでにも歴史上の人物像は、それ自体が歴史の中でさまざまに粉飾され、演出されてきた。それらの「物語」は強固で、どんなに歴史学者が史料に基づいて事実を指摘しても、世間の認識はそう簡単には改まらないほどだ。

さて、今、大河ドラマ「どうする家康」が面白い。

複雑に絡み合う自尊心と功名心。純粋な権力闘争と、取り除き難い敵対意識。ややもすれば戦国の乱世の実態を強調し暴露するだけの内容に陥りやすいところを、安易な先入観の輪郭を設けず、内側の人間模様に重きを置き、体温のままに人物が描かれている。
それにより、家康を生んだ戦国の世の陰と陽、表と裏が、明確かつ冷徹に浮き彫りとなる様は見事だ。
知略謀略で相手を負かす、出し抜く、勝つことがすべてだった戦国時代に人生をささげた男たちの姿を追う痛快時代劇となっている。

英雄像にはロマンがつきものなので、「歴史」としての認識はとりあえず置いといて、家康に新しい解釈、新たな視点の「物語」が求められたのだろう。
「ひょっとして家康は◯◯ではないのか…⁈」という疑問が、多様な色合いや濃度をもって視聴者に広がる。ただ「歴史観」は論争問題化しやすい。それが魅力でもあるだけに、「歴史」を「物語」から解放するのはとても難しいけど、だからこそ新しい解釈、新たな視点が必要なのかもしれない。

たが、それもこれも結局は想像の世界。また、「正しい歴史」という概念自体も、時代によって変化している。
それじゃぁ一体、どうする歴史認識…???

「歴史の真実を知っているのは神のみかも知れない」

これが正しい歴史認識です!笑


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