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社長のコラム 「しゃコラ」

‘政界’に‘正解’はない!

2022-02-21
“買収夫婦”と政界の闇…、おっとどっこい、事件はまだ、終わっていなかった。

地方議員や後援会員100人になんと2,871万円、元国会議員の夫婦(有罪確定)が自ら、現金を配って回った前代未聞の「大規模買収事件」。地元広島のみならず、ニッポン中を大きな政治不信の渦に巻き込んだこの事件は、一体何だったのか?買収夫婦はなぜ現金をばらまかなければならなかったのか?そして本当の“黒幕”はどこの誰なのか…?

「受領者らを全く処罰しないのは、重大な違法行為であることを見失わせる」

現金を受け取っておきながら不起訴処分になっていた地方議員らに対し「起訴相当」とする検察審議会の議決を受け、広島県政界に大きな衝撃が広がった。政治生命を失いかねない状況に追い込まれた議員らの間では、諦めや恨み、打算など、さまざまな感情が渦巻いている。次の選挙をどうするかなど、可能性を探りながらの辞職の動きには、「自己の生き残り」に向けた思惑もチラチラ。

でも「政治とカネ」に厳しい視線を注ぐ有権者の感覚とはあまりにもかけ離れてはいないだろうか。渡した側が罰せられて、受け取った側が不問とは、どうも納得がいかない。何より公正を欠く。ダメなものはダメというのが現在の社会の共通認識であり、受け取った側への対応の甘さ、異例さばかりが浮き彫りになっている。

私たち会社経営者ならこんな違法行為が発覚した時点で辞任を覚悟。辞任して済むのならまだいいほうで、会社自体がなくなってしまうかもしれない。違法行為に対する代償はそれだけ大きいのだ。

多くの疑問が残ったままだが、政治家なら自らの罪や責任と真摯に向き合い、公職に居座り続けることをやめるのが筋だろう。有権者が納得できるはずもなく、不信感は根強い。本来であれば有権者の民意を一番理解しているはずの政治家が、実は一番わかっていなかったというオチは、落語にもならない。

確かに政治にはお金がかかる。そのこと自体は否定しない。ただ、政治を語る時の〝お約束〟みたいな表現なので、あまり真に受けてはいけないと思う。

今回の一件で、当事者たちの絶望や恍惚、天国と地獄の入り口が、蜃気楼のように消えては現れる景色から‘政界’に‘正解’はないという隠しきれない本音が見えた気がする。


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