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社長のコラム 「しゃコラ」

無垢な目

2019-06-28
娘が1歳の誕生日を迎えた。体重は現在9kgちょっとで生まれた時と比べて3倍以上になっている。どうりで重いわけだ。常に抱っこをせがまれ続け、それに応える妻の姿には、本当に頭が下がる。
 
それにしても、あれから1年たったとは早いものだ。当時の娘の写真を見ると、まだ顔つきもはっきりせず、カラダ全体が真っ赤で、まさに“赤ちゃん”の呼び名がぴったりとくる。
 
1歳を迎えた今も赤ちゃんではあるのだが、たった1年でこんなにも顔つきや力強さ、姿勢の保ち方、排便の頻度などに日々変化があるものなのかと、腹回り以外とんと変化の見られなくなった私からすると、極めて新鮮に感じられる。
 
変化という意味では、娘が生まれてから、ちょっとしたことが私にもあった。出張に行く場合、遠方であれば新幹線や飛行機を利用する機会も多い。移動の間、まとまった時間が得られるため、たまりがちな仕事の処理に充てているのだが、これまで悩まされていたのが赤ちゃんの泣き声だった。
 
ところが、娘が生まれてからは全く気にならない。むしろ、ほほえましくさえ思える。状況の変化が人の感じ方に影響を与えるという現実に気づき、正直なところ自分自身でも驚いた。
 
また、生まれてからしばらくすると、娘が外界に興味を示し、いろいろなモノを目で追うようになった。その表情をじっくりと観察していると、赤ちゃんの目は、なぜこんなにも奇麗なのだろうかと、いとおしくなる。
 
特に、白目の部分は濁りがなく、やや青みがかった白磁をほうふつとさせる。試しに、自分はどうか鏡をのぞき込んでみると、そこには黒目の周りにびっちり毛細血管が浮き出た、疲れたオジサンの顔があり、正直ちょっぴり心が傷ついた…。
 
私にだって娘と同じように美しい目をしていた頃があったと思う。しかし、紫外線やパソコン、スマートフォンのブルーライトなどで目へのダメージは溜まる一方で、いつのまにか色眼鏡も装着し、赤ちゃんのように、あるがままに認識できなくなった。
 
きっと、今の私には見えないものが、娘の無垢な目にはありありと映っていることだろう。そんな無垢な目をいつまでも大切にしてもらいたいと願う。
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