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社長のコラム 「しゃコラ」

実家を建て替える(思い出整理編)

2025-08-23
〝実家を建て替える〟という我が家にとってのビッグプロジェクトが始まって約1年。いよいよ解体工事が始まった。
この1年は、自分達の理想の家を建てるために設計事務所との打ち合わせと同時進行で、実家のモノの整理に費やした。

4世代が住んだ家となると、単なる「整理」じゃなくて、まるで小さな歴史博物館の収蔵整理みたいな作業。時間的にも物量的にも、そして感情的にも、相当なエネルギーを必要とする。親世代、祖父母世代、曽祖父母世代、そして私の世代、それぞれの思い出や価値観が混じっていて、そう簡単には捨てられないのだ。

4世代分の暮らしを丁寧に整理することは、単なる片付けではなく、家族の歴史をきちんと次へ渡す行為。だから、すべて業者任せにするのではなく、〝引き継ぐ私たち夫婦が片付けることが大切〟と教えられ、家の中のものを少しづつ時間をかけて処分していった。そうすることで先祖も喜んでいるはずだと信じている。

それにしても、よくこれだけのモノを残しておいたものだ。次から次へと出るは出るわ、人形、おもちゃ、カメラ、電化製品、食器、衣類、靴、ビデオテープ、写真、手紙、賞状、成績表、記念品、等々…。
確かに業者任せにすれば早く片付くけど、モノに宿っている記憶や意味を知らないまま消してしまうことに、やはり抵抗感があった。

おかげで、知らない頃の両親の写真や手紙と出会い、単なる物ではなく、両親の別の人生の断片に触れた感覚が嬉しかった。こういう発見は、驚きと切なさが同時に来る。「知らない両親」に出会う感覚は特別で、整理のペースを一時的に止めても大丈夫。これは時間をかけて向き合う価値がある。整理の中でも一番心に響く瞬間だったかもしれない。

さらに整理を進めていくと、私の子供の頃の通知簿が出てきた。それは急に時空をワープして、自分の子供時代と再会するような発見。通知簿は成績だけじゃなく、その時の先生のコメントや字の癖、紙の色あせ方まで全部が自分の「生きた証」。

一番びっくりしたのはその通知簿の中で、先生が当時の私について書いたコメントに、今の娘がそっくりなこと。「娘が自分そっくり」と感じる瞬間って、単なる顔や成績の話だけじゃなく、性格や得意・不得意、先生のコメントのトーンまで重なって見える。それはまさに鳥肌が立つような発見だった。こういう発見って、整理の最中だからこそ出会える最高の贈り物だ。

今回〝実家を建て替える〟という大きな決断をして、それが「間違いではなかった」と実感できているのは、家族の暮らしや気持ちに良い変化が出てきているからだ。
それは、自らの手で実家を整理したことによって、家族の歴史が縦にも横にもつながったという心の満足感だと思う。


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