野球に愛された男
2024-11-25
「2024年ナ・リーグMVPはショウヘイ・オオタニ!」
ドジャースの大谷翔平が2年連続自身3度目となるリーグMVPに輝いた。指名打者(DH)専任の選手が獲得するのはメジャー史上初。
今シーズンは、〝ヒリヒリする戦い〟を求めてエンゼルスからFAで10年7億ドル(約1,040億円)のメジャー最高額となる大型契約で名門ドジャースに移籍。その選択は間違いではなかったことを証明した瞬間だ。
開幕当初から快調に成績を積み重ね、シーズン終盤になってさらに調子を上げ、メジャー史上初50本塁打-50盗塁を達成。メジャー挑戦7年目で初の地区優勝を果たしプレーオフ進出を決めた。エンゼルス時代から渇望していた"ヒリヒリする9月"をついに実現したのだ。
ナ・リーグ西地区優勝~地区シリーズ突破~ナ・リーグ優勝~ワールドシリーズ優勝と、世界中の注目を集め続け、4度もシャンパンファイトを楽しんだ大谷。仲間と嬉しそうにかけ合い、びしょ濡れになりながら「何回やってもいいものだ!」と率直な感想と最高の笑顔。
エンゼルスから移籍1年目の今季、常識をぶっ壊した史上最高のシーズンをMVP受賞で締めくくった。
今シーズン、大谷が世間を騒がせたのはプレーだけではなかった。開幕戦直前の2月29日、真美子さんとの結婚を電撃発表。誰もが全く予想していなかった結婚というシナリオ。レギュラーシーズン162試合を戦い抜くのがどれほど精神的に肉体的につらいか。なのに、その中でちゃっかり恋愛してたの?と、世界中が意表を突かれた瞬間だった。(笑)
さらに「なんて事してくれたんだよ!まったく!」と誰もがびっくり仰天した同時通訳のM氏が招いたとんでもない違法賭博問題。M氏のスキャンダルがあった後、彼のルーティンの大きな部分がなくなりどうなるのか興味があったし、そもそもチームを移り、環境も変わり、メディアの対応も変わるなど、本当に多くの変化の中でメンタルが心配された。
ところが、終わってみれば、これだけの数字を残しているということは本当に見事だと思う。愛犬デコピンの存在や真美子さんの支えが大きかったことは間違いない。
しかし、ワールドシリーズ出場中にスーパースターに最後の試練が待っていた。試合中に盗塁した直後、左肩を亜脱臼し、その後の出場が危ぶまれる事態に。それでも自らを奮い立たせ、チームを鼓舞するため出場を続け勝ち取った歓喜。
高校時代に"目標シート"に書いた「2020年ドジャーズワールドシリーズ制覇」という言葉。その夢を現実のものとしたのだ。
これ以上のものが、まだあるのだろうか⁈
これから前人未到の二刀流の侍は、いったいどこへ向かうのだろう。
さぁ、来年は二刀流完全復活で新たなSHO-TIMEの始まりだ!それは「野球に愛された男」の新たなる伝説の始まりといえる。