私の周りにも「朝食はご飯よりパンだ！」という人は多い。ジャムやマーガリンを添えたトースト、そしてハムエッグ、それに煎れたてのコーヒー。

でも「テーブルに並ぶのはこんなメニューだ」という人は、覚悟したほうがいいかもしれない。あなたが毎日食べているほとんどのものが、すでに値上げされたか、これから値上げされるリストに入っているからだ。ついでにマヨネーズやドレッシングも値上げされ、おちおちサラダも添えられなくなりそうだ…。

朝食だけじゃない。ちくわや蒲鉾など魚肉練り製品の値上げによって、お祭りの定番のおでんも心配だ。そもそも料理に欠かせない小麦粉、砂糖、しょうゆ油、酢などが軒並み値上げになるもんだから小手先の節約では追いつきそうもない。冷凍食品、トマトケチャップ、チーズ、レトルトカレー、カップラーメン、味噌、魚介類、豚肉、鶏肉、等々、まだまだ値上げ予備軍が控えている。

毎日のように目にする食品の〝値上げ〟の報道。長くこの業界にいても、今回のように何でもかんでも値上げになるのは経験がない。でも、その根拠は、いまいちよくわからないものが多い。だれが一体、どのように決めているのか。需要と供給の関係と値上げの不思議なからくり。

これからまだまだ続きそうな値上げの連鎖。じわじわと家計を圧迫する物価上昇に、私たちはどのように対処すればいいのだろう。

安易に値上げ前に買いだめしようと考えがちだが、それは得策とは言えない。買い過ぎには注意が必要だ。つい余分なものまで買ってしまい無駄にしてしまう危険性がある。まず、買い物に行く前に冷蔵庫を開けて中をしっかりチェック。

ここはひとつ値上げを嘆く前に、その中のものを残さず食べきることから始めませんか…。