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社長のコラム 「しゃコラ」

オリンピック~日本の夏、キンチョー(緊張)の夏!~

2021-08-10
2013年アルゼンチンで開かれたIOC総会で、激戦の末、東京が五輪招致に成功。コンセプトは「世界一コンパクトな五輪」。当時、最終プレゼンテーションを担当した滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」の言葉は、全世界に大きなインパクトを与えた。

覚えている人も多いと思うけど…。

それが、コロナ禍での一年延期、無観客開催。さらには、関係者の不祥事続出など波乱だらけ。すったもんだの末、始まった東京五輪。山あり谷あり、いろいろありすぎた開催までの険しい道のり。待ち望む者がいれば、拒む者もいる。希望と絶望、歓声と怒声、開幕を迎えた国民は、様々な感情を剝き出しにしていた。

こんなはずじゃなかったのに…。

コロナ禍での東京五輪の開催の是非をめぐっては、さまざまな議論が巻き起こり、スポーツやアスリートのあり方が、かつてないほど問われている。

一番危惧することは、スポーツ自体のイメージがマイナスになってしまうこと。本来スポーツというものは、誰もが楽しめるものだし、人を元気づけるものなのに…。オリンピックやパラリンピックの選手の中には、世間に対して申し訳ないという思いを抱えている人もいると思う。私はそれが一番怖い。別に選手は悪くないし、むしろ被害者といってもいい。

一生に一度あるかないかの自国開催五輪。ニッポン代表選手らはどのような思いをもって臨んだのだろう。ネガティブなニュースの数々に国民が同じ方向を向いているとは言い難い今大会。「安心・安全」をめぐって不協和音が響く我が国の現状。それでも選手たちの笑顔が見られれば、きっと前を向けるはずだ。

実際、始まってみれば、ニッポン代表は連日快進撃を続け、猛暑を吹き飛ばす勢いのメダルラッシュ。終わってみれば、スポーツのチカラを思い知らされた気がする。

改めて思うに、何のためのオリンピックなのか、誰のためのオリンピックなのか、果たしてIOCはどこを向いているのか、今一度、はっきりさせたほうがいい。

予算の肥大化したイベントは建前に溢れすぎている。理念と現実とのギャップが見え透いてしまっているのだ。だからだろうか、政治家からスポーツが勇気と希望を与えるのだと繰り返し聞かされるたび、資金パーティーに参加させられているような憂鬱な気分になった…。

さあ気を取り直して、次はパラリンピック!いったいどんなドラマが待っているのだろう。


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