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社長のコラム 「しゃコラ」

成長の証

2021-06-28
早いものでうちの子供が3歳になった。3歳にもなればちゃんと会話が成立して、何を考えているのか言葉で聞くことはできるが、その答えは、時に親の理解を超えたものであることもよくある。今更ながら子供の成長のスピードに驚く毎日。

子供の心は実に素直で穢れがない。

だから、ちょっとしたことでも、わからないことがあればすぐに「どうして?」と聞いてくる。冗談のような、コントのような、突き抜けたまっとうさが、子供にはあるので、ふふっと笑ってしまってから、オイオイと思う。でも本人はあくまで真顔。まるで「どうして?」と聞くことを楽しんでるかのようでもある。親としては正直「負けた~」と思う。でも、そこに悔しさなどはなく、むしろすがすがしい敗北感が広がっているだけだ。

子供ってホントいろんなことを聞いてくる。子供の素朴な質問を親としてどう受け止め、なんて答えたらいいのか、戸惑うこともしばしば。好奇心が芽生えているのであれば、それに応えてやりたい。でも、応えても答えても「どうして?」、合言葉みたいに「どうして?」、手あたり次第に「どうして?」…www。

熱心に理解できるまで何度も尋ね、与えられた答えについて自分なりに懸命に考える。納得がいかなければ、どこまでも問い直す。そうすることで日々成長している。子供の心には、とらわれるものがないから、いいものはいいし、悪いものは悪いと直感で判断しているのかもしれない。だから、驚くほど物事の本質をついていることがある。親としていい加減な返答なんかできないのだ。

しかし、科学的に正しい答えを求めているわけではなさそうだ。自分の知ったことを大事な人と共有したい、「伝えたい」といった思いが強いのだろう。

そんな「伝えたい」気持ちに応える。「どうしてなんだろうね」と一緒に考える。おもしろがってみる。こうやって思いを受け止めて、分かち合うだけで十分で、正解にこだわらず、やり取りを楽しむようにしている。コミュニケーションの道具から思考の道具へ変化、これも成長の証。

質問をしてきた背景をよく観察していると、心のもやもやをストレートに言えず「どうして?」と言っている可能性もある。なんでそんなこと聞いてきたんだろう。質問の裏側にある子供の気持ちを探ってみる。あるいは、急いで答えないで、逆にこちらから「どう思うの?」と問いかけてみる。すると、こう思うと自分から振ってくる。なかなか大したものだ。もっと知りたくなったら一緒に調べてみることも。子供自身がどうするかに目を向けたい。そして、子供が欲しがっている答えを親なりに想像してみる。

一方で、私たち大人はどうだろう。大人になって世界が広がった分、「どうして?」と問う機会は格段に増えたはずなのに…。だが、いろんなものが邪魔をして、子供のように素直に物事を判断できなくなってしまっているのかもしれない。

「どうして?」は成長の証だ。

自分自身の成長も、会社の発展も、地域社会の繁栄も、すべては「どうして?」と疑問に思うところから始まっている。今日もいくつの「どうして?」と出会えるだろう。
よ~し、子供に負けてはいられない!私だって、まだまだ成長の途上なのだから…。



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