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社長のコラム 「しゃコラ」

お節介な大人の役割

2019-10-07
子供の頃から大人の世界に憧れ、いつでもどこでも年上の人たちに囲まれて育った私。周りには知らない世界のことを教えてくれるお節介な大人たちがたくさんいました。今でもそんな昔の記憶がべったり残っている。

高校卒業まで地元で過ごした私は、当時の音楽からファッション、カルチャー、すべてをそんなお兄さん、お姉さんたちから教わった気がします。生意気なことを言っても別に怒ることもなく、街に出れば随分とスマートにおごってくれたり、東京など都会のことを事細かく教えてくれたり、いわゆる可愛がってくれるお節介な大人が周りにたくさんいたもんです。
そこで教えてもらったことがその後の人生において、どれだけ役に立ったことか…。

今より景気が良かったからか、それともただそういう気のいい大人が多かったのか。今ではそういうことのできる余裕のある人が減ってるような気がします。これも時代の流れってヤツでしょうか。

お金がある者は、お金がある者とだけつるみ、可愛がる若者と言ったらオネーちゃんだけ。これじゃぁ、若者はついてこない。世の中はギブ・アンド・テイク、自分が若い頃にしてもらったことは、年を重ねた今こそ新たな世代に同じように返さなければと思うのです。

仕事や自分のためだけに時間や金を使うのではなく、若いものを可愛がるために使う。そうやって初めて、文化や価値観が世代を超えてつながるんじゃないだろうか。わずらわしいこともあるけど、身近な人々を自分なりに、もう一度、丁寧に見つめてみようと思う。

でも今の時代、必要以上に若者をそうやって可愛がろうとすると「ウザイ!」と思われてしまうかもしれないので要注意。こちらから積極的に行きすぎると、かえって誤解を招くかも…。私たちとは、育った時代が異なるので、考え方や行動様式に違いが生じるのもしようがないところ。
 
…ってことは、今の時代でのお節介な大人の役割は、逆にニコニコしながらそっとしておくことなのだろうか。いやいや、なんとも難しい世の中になったものです。


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